興禅寺(だるま寺)

上富田町市ノ瀬にある興禅寺は、通称だるま寺として地元の方にも親しまれています。
臨済宗妙心寺派に属する寺院で、聖観世音菩薩立像<町指定文化財>をはじめ、興禅寺文書と呼ばれる古文書類が百点余りあり、この他多くの町指定文化財を有しています。
庭園も回遊式ですばらしく、境内隣接地には1973年に建立された日本一の白いだるま座像があります。

ダルマ像

白いダルマ像は1972年に故吉田啓堂和尚が創建したもので、大きさは座った像としては日本一と言われている。吉田啓堂氏は若いころは中学校教諭などを兼任していたが、健康に支障が出てきたことから、住職に専念する決意をし、教員を退職するとすぐに東南アジアに何度も行き、遺骨収集をした。現地で兵士の骨や砂を集め持って帰り、コンクリートと混ぜて、近くで造園業をやっていた故稲田泰男氏と一緒にこの日本一のダルマ像を造った。大戦で亡くなった方々への供養とともに、世界の平和を祈ることが氏の願いであった。寺の左側に玄関があり、上を

見上げると駕籠がつられている。これは近くの竜松山に城を構えていた殿様、山本主膳守が乗ったものである。裏庭にはつつじやサツキ、シャクナゲがたくさん植えられている。これは吉田氏が住職として赴任した当時、格式はあったが荒れ果てさみしかったお寺に一般の方々が来てくれるようにという願いで造ったものである。かなり広い庭なので一見の価値がある。

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