地域の住民たちが守った田の中の神の森
田中神社は和歌山県西牟婁郡上富田町にある神社で、岡地区にあり、八上王子跡と稲葉根王子跡の間に位置しています。ただし、熊野古道の途中ではありません。熊野古道は裏の小高い丘の上にあります。それでは、なぜ、この小さな神社が有名なのか?それは、明治時代末期に起こった神社合祀運動(じんじゃごうし運動)により近隣の八上神社と合祀されたましたが、南方熊楠が雑誌で田中神社の景観を賞賛し、神社林の保全を提案したことことから、この森の保全が続き、戦後になって復社したからです。


オカフジ

境内は8アールと小さな森で、森全体が藤で覆われています。南方熊楠が神社の林の保全を提案したことで知られており、1956年(昭和31年)に森全体が県指定の天然記念物第1号として指定されている。神社にある藤について熊楠は現地の地名から「オカフジ」と呼ばれています。
国の名勝に指定されている田中神社の森に生えるフジです。毎年、ゴールデンウイーク前に満開になります。オカフジという名前は和歌山県が生んだ博物学の巨星・南方熊楠が命名したと言われており、花の数は多くはないですが、美しい姿で観光客を楽しませています。
オカフジの秘密
藤にある一つの伝説があります。それは、田中神社の森に、「オカフジ」があります。この藤の違いは、通常の藤は、ツルが左巻きに成長するのに対し、このオカフジは右巻きになっています。この特殊な藤は和歌山のここだけにしかありません。その同じ種類の主類の藤がもう一つ、岡川八幡神社のそばにも、右巻きの藤の大木があり、田中神社が岡川から流れてきたといわれる伝説があります。一般的な藤は花が一度に全房咲くのですが、オカフジや山藤は上から順番に開花していきます。花が白っぽいのが特徴です。
情報
- 住所:和歌山県西牟婁郡上富田町岡403
- 電話番号:0739-33-9610(上富田町観光案内所)
- 休業日:無休 無料駐車場あり
- 拝観料は必要ありません
引用ページ
田中神社:熊野の観光名所
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